当店のスーパー生ラーメンに使用している国内最高級ブランドの小麦粉は

品質第一をモットーとする金沢製粉のNo.1商品「ローランド」

金沢製粉の代表商品である
「ローランド」

 社員の自主性を尊重する金沢製粉には社是や社訓がない。あるのは「品質第一」というモットーただ1つであり、その品質にこだわる本物志向が生んだ傑作が最高級パン用小麦粉「ローランド」だ。“力強さ”を表現するため中世の騎士から名前をとった「ローランド」は昭和45年の発売以来、国内最高級ブランドの小麦粉として揺るぎない地位を誇っている。全国の著名なホテルやレストラン、ホームべーカリーなどから現在も引き合いが相次いでおり、金沢製粉のナンバーワン商品として君臨し続けている。

「パンには使用した小麦粉が明記されないため、あまり知られていないが、評判の高い最高級パンの多くはローランドで作ったパンだ」と穴田社長が絶大なる自信を持つローランド。この究極ともいえる小麦粉は「品質では大手に負けない粉をつくりたい」という製粉技師の気概によって誕生した。開発に際して目指したものは、フランスパンのような風味、うまみを持つ食パンの実現であり、小麦の選別から製パンの発酵工程まで改良に改良を重ねて1年後、ようやく求める味にたどり着いた。抜群の風味と噛みごたえのある食感は時代を超えて支持されており、本物の味に流行がないことを実証している。

 金沢製粉の品質に対するこだわりは、小麦粉の徹底した選別からも見て取れる。農作物である小麦は同一地域の同一品種でも天候によって出来ばえが異なる。品質の良い小麦粉をつくるには、用途に最適な原料を厳選することが肝要であり、金沢製粉は収穫期になると世界各地の小麦の作柄を詳細に調査し、毎年変化する小麦の品質をできるだけ早くキャッチすることに万全を尽くしている。良質の小麦の確保はもとより、その年の小麦の品質に合わせた製粉方法を研究するためで、そのたゆまぬ企業努力が、小麦の作柄がばらついても安定した品質の小麦粉を提供できる下地となっている。

「品質第一」の金沢製粉が特に重視しているのが、研究部門である。本社内に2つの研究室を置き、40人の社員のうち研究員が6人もいるのはそのためだ。成分分析や審査・試験を主とする第1研究室は品質を支える要諦であり、歯ごたえなど食感も調査している。商品開発を主とする第2研究室は、これまで数限りない試作品の中からヒット商品を生み出してきた。この2つの研究室が高品質とオリジナル商品を武器とする金沢製粉の拠り所なのである。

 研究員には工業化学などを専攻した社員が名を連ねるが、「これからは理系の人間だけを集めても独創的な商品は生まれない」という穴田社長の考えで、若手や文系の社員も配置している。自由な社風を旨とする金沢製粉にあって、研究員だけは穴田社長の教示の対象であり、穴田社長が研究員を指導する際に必ず出る決まり文句がある。それは、「外に出て、ユーザーの声を聞け」。研究室に閉じこもって自己本位の考えでどれだけ頑張っても売れる商品は生まれない。アンテナを張り巡らして時代のニーズをつかめ、というのが穴田社長の言わんとするところである。

 品質が高い製品と売れる商品は一致しない。どんなに技術が優れていても売れるとは限らない−。
 厳しい企業間競争の中で穴田社長が身に染みて刻み込んだ経営哲学であり、品質の高さに消費者ニーズを反映して数々のベストセラーをつくり出してきた金沢製粉の源泉がそこにある。